5. 理由解明! なぜ「浮気する男はモテて、優しすぎる男はモテない?」

前回の記事で、

  • 「男性としての魅力」を持つ『ライオンタイプ』
  • 「イクメンとしての魅力」を持つ『鳥タイプ』

それぞれについて、よく理解できたと思います。

 

ただ、違いはあるにしろ両方とも大事なら、「『男性としての魅力』『イクメンとしての魅力』、両方兼ね備えた男を目指せばいいんだな!」と思いますよね?

 

たしかにそのとおりなのですが、じつはある理由があって、この2つを両方完璧に兼ね備えるのは、かなりむずかしいのです。

 

 

トレードオフの関係~浮気癖があるのにモテる訳

ある理由は何かと言ったら、「この両者の魅力は、トレードオフの関係がある」からです。

 

トレードオフの関係とは、片方の値を上げると、もう片方の値が下がるという関係です。

 

つまり今回の場合、「『男性としての魅力』を上げてしまうと『イクメンとしての魅力』が下がり、『イクメンとしての魅力』を上げると『男性としての魅力』が下がる」恐れがあるんです。

 

 

わかりやすいようにまず両者の魅力について整理をしてみましょう

イクメンとしての魅力 養育にかかるお金を稼いだり、適齢期になるまで子供を育てるための魅力
男性としての魅力 外見的な魅力など、将来配偶に有利になるように子供に遺伝させたい魅力

 

「イクメンしての魅力」

まず、「イクメンしての魅力」について考えると、育児に協力的できちんとお給料を稼いできてくれるような人がいいですよね。

 

当然、浮気をするような男性だと、女性が精神的にイヤなのは当然ですが、本来自分の子どもへの育児費用に充てられたはずの資金などを、その浮気相手に取られる可能性が出てきます。

そのため、自分の子どもの成長等に支障がでるかもしれません。

 

 

たまに「浮気をしなくてもモテる男性は不安になるから、イヤ」という女性がいますが、このことが本能的にわかっているからです。

 

「男性としての魅力」

ただ、この浮気しやすいという男性の資質は、子供に遺伝させると、繁殖上とても有利になります。

 

浮気できるというのは、ある意味異性から好かれないとできないわけですから、「モテる」ということの裏返しでもあるのです。

 

 

自分の子供がもてるようになれば、「自分の遺伝子をより多く後世に残す」という欲求を満たせます。

つまり、「イクメンとしての魅力」という面で見ると、浮気癖は最悪なことですが、「男性としての魅力」 に限ってみると、むしろプラスに働くわけです。

 

まさにトレードオフの関係ですね。

 

 

そのため、女性は

「昔は遊んでいたけど、今は落ち着いている男性がいい」

とか、

「もてるけど、私のことだけ一途な人」

がいいというわけです。

 

バス研究所の実験

実際、女性は「女性からモテる男性」を好みます。

バス研究所が行った実験で、対象者である女性に、次のような男性の写真を見せました。

  • 男性一人が写っている
  • 男性がほかの男性に囲まれて写っている
  • 男性が女性に囲まれて写っている

 

その結果、「男性が女性に囲まれて写っている」写真を見た女性対象者が、一番男性のことを魅力的だと感じたそうです。

 

女性はひとりの写真やほかの男性に囲まれている写真よりも、女性に囲まれている写真がもっとも魅力的だと回答した。

『科学者が徹底追究! なぜ女性はセックスをするのか?(シンディ.M・メストン、デイヴィット.M・バス)』

 

 

これは、男性が一緒に女性と写真に写っていただけですが、それでも無意識に女性にモテると思い、その男性を魅力的に感じたのだと思われます。

補足
ちなみに面白いことに、男性の場合は逆で、同じ実験を男性対象者にしたところ、「女性がほかの男性に囲まれている」写真がもっとも魅力的ではないと思われたそうです。

男性の場合、モテる女性というのはリスクの方が高いからと考えられます。
もしその女性と付き合っても、知らないうちに他の男性と浮気して子供を作られたら、最悪の場合自分の子孫は残せず、赤の他人の子供をずっと育ててしまう可能性があります。

 

 

やさしすぎると、もてない理由

もう一つ例をあげましょう。

 

よく「優しすぎる男性はあまりモテない」という話を聞きませんか?

実際、あなたの周りにもとてもやさしくて、真面目に仕事もしていて誠実、でも全然モテないという男性いませんか?

 

たしかにこのような男性は結婚したら奥さんを大事にしそうですし、子どもを育てる点でも優位に働きます。

しかし、実はこういった「子育て・パパとしての魅力」は、子供への遺伝のことを考えると不利に働く部分があります。

 

遺伝で「子育て・パパとしての魅力」を受け継いだ子供であれば、『鳥タイプ』ですから、将来、結婚して子どもができても、その子どもが成人するまで、一生懸命働き、育児にも積極的になります。

そして、その女性との間に生まれた子どものみに財産・コストを注ぐことになります。

 

 

逆に、遺伝で「男性としての魅力」を受け継いだ子供であれば、『ライオンタイプ』ですから、子供を作ったあとでも、すぐに別の女性にアプローチして、また子供が作れます。

財産・コストもそれぞれの子どもに分散して使うことになります。

 

 

どちらがより多く自分のDNAを残してくれるかと考えたら、当然後者ですよね?

そのため、やさしさ、誠実さは大事ですが、やさしすぎると、逆に「男性としての魅力」が落ちることになり、結果的にモテなくなります。

 

「やさしいだけの人」「いい人」で終わってしまう人には、ちゃんと理由があるわけです。

 

 

2つの条件はバランスが大事

このように「男性としての魅力」が強すぎると浮気をされ、自分の子供にへの育児に支障が出ますし、「イクメンとしての魅力」が強すぎると、自分の子供が自分たちの遺伝子を後世に残しづらくなります。

 

ですので、男性が女性からモテるためには両方の魅力をバランスよくあげることが大事になります。

ただ、片方の魅力だけを頑張ってあげようとすると、もう片方の魅力が勝手に落ちてしまいバランスが悪くなってしまいます。

 

 

上記で話した優しい、誠実という「イクメンとしての魅力」も、「男性としての魅力」が低い男性が実践すると女性は引いてしまいます。

 

「モテないからこんなに一生懸命尽くすんだな」と感じてしまい、重い男性と思うからです。

その結果、もともと低かった「男性としての魅力」は、さらにトレードオフの関係で下がり、せっかく「イクメンとしての魅力」を高めても意味がなくなります。

▼図

 

 

しかし、同じように優しい、誠実という「イクメンとしての魅力」を持った男性でも、めちゃめちゃイケメンだったり、いかにもモテそうな人であれば話は違います。

 

「男性としての魅力」は十分ある状態なので、いくら女性に尽くして「イクメンとしての魅力」もあげても男性としての魅力はゼロにならず、バランスが良くなります。

▼図

 

 

このように「両者の魅力はトレードオフの関係にある」ので、バランスよく上げていくことが大事なんです。

 

 

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